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SUNNY SUN DESIGN ASSOCIATES PR MAGAZINE

Vol.6 入山隆一朗 × 山本小百合

MISSION × SESSION

Interview Contents

 

サンデザインの中でも文字やタイポグラフィのことを語らせると右に出る者がいない、入山。
多彩な表現を支えるクリエイターの一人です。
今回はトッパンアイデアセンターよりクリエイティブディレクターの山本小百合さんをお迎えし書文字の魅力について対談しました。

やりとりするほど、信頼を深めてきた

入山
もう14、5年になりますね、一緒に仕事をするようになって。
山本
入山さんは書道家であり、デザイナーでもあるのでやりとりがスムーズ。書自体も器用に書き分けられるので色んなお仕事で頼っています(笑)。
入山
山本さんは歴史や文化に造詣が深く、臨床美術士の資格も持っています。非常にアート分野に明るい方で引き出しも多いし、こちらの話をよく理解してくれますよね。

MISSION×SESSION

▲ SDAにて行われた書のパフォーマンス
山本
奈良出身・在住ということもあって、伝統的な文化の中でずっと生きてきました。それでも昨年、初めてこちら(SDA)で入山さんの書のパフォーマンスを見せてもらって。書が生き物みたいですごく感動したんです。「書く」というアクション自体にもとても力があると思いました。これは是非お客様にも体験して頂きたいなと。
入山
まさかプレゼンの場で書くことになるとは思わなかったですけどね(笑)。山本さんにはいつも驚かされます。

書の力をもっと感じてもらいたい

山本
“モノ”ではなく“コト”として提案できることにも意義を感じたんですよね。その時(プレゼン)は役員の方々もお見えになっていて、とても緊張感ある中で商品名を書いてもらいました。
入山
商品特徴と商品名の漢字の成り立ちから考えて、書く字の体裁を決めました。あとは墨の粘度を調整したり、紙を選んだり。
山本
入山さんから書体や文字の意味などの解説もしてもらい、提案に説得力が出ました。本当によく勉強されていて尊敬します。

MISSION×SESSION

入山
最近、インターネットやSNSの普及でどこの国もデザインが似てしまう傾向があって。何で差をつけるのかというと文字(タイポグラフィ)の果たす役割が非常に大きいわけです。そこに商品の特徴や構成要素を落としていく。ただキレイなだけでなく、バックグランドまで理解して書くことが大事だと思っています。
山本
お客様もそれだけプロが向き合ってくれているというのは安心だし、商品への想いも高まりますよね。。
入山
商品名を書く機会は多いんだけど、商品に命を吹き込んでるなって感じる時があるんです。書文字になった瞬間、「この人はこういう人ですよ」って人格が目に見えるというか。
山本
“書文字でしか表せない個性”という面でも以前と比べて需要が高まっています。デジタルで便利な時代だからこそ、マネできないもの、人の手が加わっているものに価値がある気がします。

理解することが愛着になる

入山
無事、書いた字が採用されて良かったです。店頭で並んでいる姿を見るのは何度経験しても嬉しいことですね。
山本
世の中のサイクルもどんどん早くなっていますし、いかに長く店頭に並び、定番と呼ばれる商品になるか。育っていく商品やブランドを送り出していきたいです。
入山
定番になることほど嬉しいことはないですよね。それがいかに難しいことか分かっているから余計に。

MISSION×SESSION

▲ 書道や民芸などの参考資料
山本
もっと商品がつくられるプロセスなどを知ってもらえれば、愛着が持てる世の中になるんじゃないでしょうか。そういった意味でも、入山さんに塾を開いて欲しいな。私が通いたいからというのが本音ですけど(笑)。センスは確かなので、個展とかも開いて欲しいです。
入山
個展かぁ…。これまで消費者に受け入れられるものをつくることに意義を感じてきました。人が心地良いと思わないものをつくってもしょうがないという思いもあります。つまり何が言いたいかというと、山本さんのディレクションなら考えますということです。
山本
…ちょっと面倒くさいと思ったでしょ?(笑)
入山
思ってません(笑)。山本さんの目を信頼しているということです。今後もよろしくお願いします。

同じ筆文字でもこんなに違う!書き分け入門

文字の基本となる篆隷楷行草(てんれいかいぎょうそう)、すなわち篆書、隷書、楷書、行書、草書を最低限書き分けた上で商品に合ったデザインをつくっていきます。今回は「大吟醸」という文字を使ってその一部をご紹介します。

1.適度に抑揚をつけた行書で、力強さと安定感があります。可読性が高く、スタンダードな商品によく使用します。
2.丸みのあるぽってりとした文字は少しPOPな印象。甘いものや女性向け商品などに向いています。あたたかみの表現も可能です。
3.流麗な草書です。もう少し崩したようなフォルムになることも。その場合はテキスタイルのように背景に配置することが多いです。
4.この中では一番歴史の古い篆書。絵文字より派生したものなので石に彫ったような印象に仕上げます。ロゴの様なあしらいのデザインになることが多いです。
(書/入山 隆一朗)

Narrator

山本 小百合 Sayuri Yamamoto
凸版印刷株式会社
関西TIC本部 商品企画チーム
クリエイティブディレクター/臨床美術士
1966年生まれ。入社3年は消費行動研究室で、主に定性調査に携わる。
以降、商品企画部門で食品・飲料・医薬系の商品企画ディレクションに従事。最近は産学連携企画にも注力。
入山 隆一朗 Ryuichiro Iriyama
株式会社サンデザインアソシエーツ
ディレクター/カリグラファー
1973年生まれ。師範免状保有、日本タイポグラフィ協会会員。日本の民芸や陶芸、抽象的な前衛書道などにインスピレーションを受ける。歴史やアジア文化に興味があり、休暇には台湾やタイを訪れ文字に関する文献漁りが趣味。

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